北海道は県内の面積の広さから、人口当たりの交通事故の件数が多いです。
件数の推移は、1998年~2003年にかけて年間約3万件の事故件数を記録したのをピークに減少し、最新の統計では年間1万件を少し超えるくらいの水準です。
交通事故死者数については、現在は200人くらいですが、1970年代から2000年頃にかけて全国ワーストの状態が続いていました。
観光客の自動車の運転が多いことや、長距離の直線道路が続く他府県には無い道路の構造から事故件数における死者数の割合が多くなっていました。
しかし現在は愛知県が交通事故死者数のトップになっており、北海道は5位前後の状態が続いています。
北海道は高齢化社会と人口減少の影響が強い道府県の一つであり、近年の事故件数や死者数の推移にはそれが大きく関係しています。
北海道警察では交通安全への取組みを行っています。
北海道警察速度管理指針では過去5年間の交通事故実態を基に、北海道警察の基本的な考え方と方向性を示しています。
高速道路での事故に対する取り組みも積極的で、道内を走る5つの路線ひとつずつに危険な場所や時間帯を公表しています。
さらに、北海道の特徴的な事故として野生動物との接触事故があります。
他府県のドライバーは特に意識が低くなることが多く、年間1000件以上の事故が発生しています。
北海道開発局と連動し、エゾシカと接触した際の動画が公開されています。
これらの継続した交通事故対策の取り組みの成果で、交通事故死者数を減らし、死者数トップの状態を安定して脱することができました。