後遺障害等級認定における被害者請求の手続きと必要書類

交通事故の被害者が後遺障害等級認定を申請する場合は、任意保険会社任せにせず、なるべく自分で手続きするようにしましょう。この手続きのことを被害者請求といいます。

もし加害者側の保険会社に手続きを任せる事前認定にした場合、損害賠償金の金額が低くなる可能性が高いです。

保険金は、基本的に自賠責保険で足りない分は任意保険で賄われる形になりますが、相手の任意保険会社は営利企業ですのでできる限り低くしようとします。

したがって相手の任意保険会社に任せる事前認定ではなく、ご自身で手続きを行う被害者請求をおすすめします。

被害者請求の必要書類

手続きに必要な書類は、自賠責保険支払い請求書兼支払指図書で、実印で捺印します。

実印であることがわかるよう、3ヶ月以内発行の印鑑登録証明書も添付します。

交通事故証明書も必要ですが、これはコピーでもかまいません。

任意保険会社から入手してもいいですし、自分で原本を入手することもできます。

自分で用意する場合は、交番で交通事故証明書の申請書類を入手し、郵便局から費用を振り込んで送付してもらいます。

事故状況を示す事故発生状況報告書も必要です。

 

主治医の医師からは治療期間中、経過診断書といった診断書が出ていますので、そのコピーも提出します。

最も大事な書類が後遺障害診断書です。他に診療報酬明細書のコピーも入手しましょう。

あとはレントゲンやMRI画像を病院から入手します。CDにして渡されますので、それを同封しましょう。

 

また、被害者が死亡した場合は死亡診断書や除籍謄本、通院にタクシーやバスなどを利用せざるを得なかった場合は交通費の明細書、ほかに休業損害証明書など、

人によって追加の書類があります。

自分はどの書類が必要なのか、交通事故の案件を得意とする弁護士に相談する事も一つの手です。

被害者請求の手続きの流れ

保険金の請求

加害者が入っている損害保険会社(多くの場合自賠責保険と任意保険会社)に保険金の請求をします(損害賠償請求)。

調査

請求後、損害保険料率算出機構の自賠責調査事務所に書類が転送され調査が入ります。

結果の通知

およそ6週間ほどたつと、被害者のもとに後遺障害等級認定の結果といった通知が届きます。

後遺障害認定は、一度で満足のいく結果が出ることは少ないので、何度も申請を繰り返すことを前提にして考えておいたほうがいいでしょう。

書類はすべてコピーをとっておきます。重傷でない場合は、最初の申請は却下されることが多いようです。

重傷の場合でも、低い等級しか認められないことが多く、妥当な認定を受けるのにはたいへんな労力が必要となります。

申請してから結果が出るのにも、かなりの期間を要しますので、申請書類を出す際は、万全を期すことです。

 

このように後遺障害等級認定の申請のための手続きは、複雑でかなりの労力を要します。

したがって弁護士に依頼することをおすすめします。異議申し立てで良い結果を獲得したいのならなおさらです。

弁護士は正しい等級認定のためにあなたをサポートしてくれます。